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振袖のお手入れ
着物の畳み方|振袖をキレイに収納する基本手順と保管のコツ

目次
成人式や前撮りで着た振袖。
「着終わったあと、どうやって畳めばいいの?」と迷ったことはありませんか。
着物は正しい方法で畳まないと、型崩れやシワ、色移りの原因になることも。
本記事では、初心者の方でもわかりやすい振袖の基本的な畳み方(本畳み)と、長く美しく保つための保管のコツをご紹介します。
大切な一着を次に着る日まで、美しいまま保ちましょう。
着物の畳み方が大切な理由

着物は、洋服と比べて生地が繊細であり、仕立ても独特です。
そのため、畳み方ひとつで生地の保存状態や、次回お召しになる際の美しさが大きく左右されます。
特に振袖は袖丈が長く、豪華な刺繍や金箔加工が施されることも多いため、誤った畳み方は大きな損傷の原因となります。
間違った畳み方によるトラブル
まず注意すべきは、シワや型崩れです。
袖や身頃の縫い目がずれた状態で畳むと、不自然な折り目がつきやすく、着用時に形が整いにくくなります。
また、濃い色と淡い色の部分が重なることで色移りが起こる場合もあります。
特に湿気がこもった状態では、生地同士が密着し、色がにじむ原因となります。
さらに、防虫対策が不十分な場合には虫食いのリスクも高まり、一度発生すると修復が難しく、振袖全体の価値を損なう恐れがあります。
正しい畳み方のメリット
一方で、正しい手順で丁寧に畳むことで、多くの利点が得られます。
縫い目や折り目をきちんと揃えることで生地への負担を軽減し、型崩れやほつれを防ぎ、着物を長く美しい状態で保てます。
また、均等に畳まれていると収納がしやすく、和ダンスや収納ケースにもきれいに収まります。
さらに、次回お召しになる際には形が整っているため、着付けがスムーズになり、準備時間の短縮にもつながります。
振袖を畳む前に準備するもの

振袖を美しい状態で畳むためには、適切な道具と環境を整えることが何より重要です。
準備が不十分なまま作業を行うと、大切な振袖にシワや汚れが残ったまま保管されてしまう恐れがあります。
以下のポイントを確認し、万全の状態で畳み始めましょう。
必要な道具①広いスペース
振袖は袖丈が長く、生地幅も広いため、全体を無理なく広げられる畳や床のスペースをご用意ください。
狭い場所で作業すると、袖や裾を引きずって汚れの原因となる場合があります。
必要な道具②清潔な手または手袋
絹は皮脂や汚れを吸収しやすく、時間の経過とともに黄変の原因になります。
作業前には必ず手を洗い、必要に応じて木綿製や白色の手袋を着用しましょう。
必要な道具③たとう紙(和紙製)
通気性が良く、湿気や虫害から着物を守るための専用包み紙です。
ポリエチレン製の袋は湿気がこもりやすいため、保管には適しません。
必要な道具④防虫剤
長期保管には欠かせないアイテムです。
着物専用の防虫剤は匂い移りが少なく、揮発性成分によって虫を寄せ付けにくくします。
畳む前のチェックポイント①汚れやシミの確認
衿や袖口、裾まわりは特に汚れが付着しやすい部分です。
軽い汚れであれば、柔らかい布でそっと拭き取り、それでも落ちない場合は専門の悉皆(しっかい)店や着物クリーニングに依頼しましょう。
畳む前のチェックポイント②湿気のない場所で作業
湿気はカビや黄変、さらには臭いの原因となります。
雨天や湿度の高い日は避け、晴天の日に行うのが理想的です。
畳む前のチェックポイント③風通しをしてから収納
着用後すぐに畳むのではなく、陰干しで数時間風を通し、汗や湿気を十分に飛ばしてから畳みます。
なお、直射日光は色あせの原因となりますので避けましょう。
基本の畳み方|本畳み(ほんだたみ)の手順
振袖を畳むときには、昔から使われてきた「本だたみ」という方法があります。
これは振袖だけでなく、一般的な着物にも使える畳み方です。
着物初心者でも分かるように畳み方の手順を丁寧に解説していきます。
ステップ1:平らな場所に振袖を広げる

振袖を床や畳の上に広げます。
左側に衿(えり/首の周りを囲う部分)、右側に裾(すそ/足元の端)がくるように置きます。
真ん中には背縫い(せぬい/後ろの真ん中を縦に走る縫い目)があり、これがまっすぐになるよう整えます。
下前(したまえ/着たときに体の内側になる面)を、脇縫い線(わきぬいせん/脇の縫い目)に沿って内側へ折ります。
ステップ2:下前の衽(おくみ)を折る

衽(おくみ/前身頃の端に縫い付けられた縦長の布)を、衽線に沿って手前に折り返します。
ついでに後ろ衿(うしろえり/うなじのあたりの衿部分)も軽く内側へ折り込みます。
ステップ3:上前の衽を重ねる

上前(うわまえ/着たときに外側に見える面)の衽も、下前に合わせるように折ります。
このとき、褄先(つまさき/裾の角の部分)をきれいに揃えると見栄えがよくなります。
肩まわりの縫い目にシワが入らないよう、軽く手で整えておきましょう。
ステップ4:上前全体を折り返す

背縫い線を基準に、上前全体を手前に折ります。
下前の折り目と位置を合わせ、左右の身頃(みごろ/着物の大きな本体部分)がきれいに重なるようにします。
ステップ5: 上前側の袖を折る

上前側の袖を袖付け線(そでつけせん/袖と身頃のつなぎ目)に沿って内側に折り込みます。
このとき袖は身頃の上に重ねる形になります。
ステップ6:下前側の袖を折る

次に、下前側の袖も同じように折り込みます。
もしやりにくい場合は、着物全体を一度裏返してから同じように袖を入れると形が整えやすくなります。
ステップ7: 身頃を半分に折る

最後に裾を持ち、身頃を縦に半分にたたみます。
たとう紙(たとうし/着物を包むための和紙製の専用紙)に入る大きさに整えたら完成です。
畳み終えたら、生地を押しつぶさないよう手のひらでやさしく形をなじませましょう。
振袖以外のきものも同じ方法で畳める?
基本的に、振袖の本畳みは他の種類の着物にも応用できます。しかし、着物の種類や仕立てによっては注意すべきポイントがあります。適切な配慮を加えることで、生地や装飾を傷めずに美しい状態を保つことができます。
小紋・訪問着の場合
小紋や訪問着も本畳みで問題なく収納できます。ただし、訪問着は柄が前身頃から後身頃にかけてつながっていることが多いため、折り目の位置を誤ると柄の見え方に影響します。柄合わせを意識しながら畳むと、次回着用時に美しい柄出しが可能です。
留袖の場合
留袖は比翼仕立て(ひよくじたて)という、裏にもう一枚布を重ねた構造になっています。そのため厚みがあり、折り目が崩れやすいのが特徴です。畳む際は折り山にゆとりを持たせ、重みで潰れないように注意しましょう。
振袖特有のポイント
振袖は袖丈が長いため、袖の重なりがずれやすくなります。袖をきれいに揃えた状態で身頃を合わせることが重要です。また、絞りや金箔などの装飾部分は強く折らず、ふんわりと畳むことで装飾の剥がれや生地の凹みを防げます。
着物は種類によって素材や仕立てが微妙に異なるため、共通の手順を基本にしながら、それぞれの特性に合わせて畳み方を微調整することが、美しさを保つ秘訣です。
振袖の保管方法と注意点

振袖は着用後の畳み方だけでなく、その後の保管環境によっても状態が大きく変わります。長期保管を前提に、湿気や虫害、色あせを防ぐための対策を行いましょう。
たとう紙の交換時期
振袖を包むたとう紙は、半年〜1年に一度の交換が理想です。使用中に湿気を吸収しているため、長期間そのままにするとカビや黄変の原因になります。交換の際は中の振袖も風通しをしてから包み直しましょう。
保管場所の選び方
直射日光を避け、風通しの良い場所に保管します。和ダンスや桐箪笥は通気性に優れ、防虫効果も期待できます。密閉ケースを使用する場合は、防湿剤と防虫剤を必ず併用し、年に数回はケースを開けて空気を入れ替えてください。
きもののたたみ方でよくある質問(FAQ)
着物の畳み方は、一度覚えてしまえば難しくありませんが、実際に作業すると細かな疑問が出てくるものです。
ここではよくある質問と、その解決方法をご紹介します。
Q. しわがついてしまったらどうすればいい?
A. 陰干しか専門プレスで対応しましょう。
軽いシワは、陰干しで湿気を飛ばすと自然に取れることがあります。
深いシワは自宅で無理に伸ばさず、着物専門のプレスや悉皆店に依頼しましょう。
Q. 長期間しまう場合はどうすればいい?
A. 半年ごとに虫干し&たとう紙交換をしましょう。
半年に一度は虫干しを行い、たとう紙を新しいものに交換しましょう。
湿気や虫害を防ぐことができます。
Q. たとう紙がない場合は何で代用できる?
A. 和紙や木綿の風呂敷で代用できます。
通気性のある和紙や木綿の風呂敷で代用可能です。
ビニールやポリエステル製の袋は湿気がこもるため避けましょう。
Q. 防虫剤はどこに置くのが正しいですか?
A. たとう紙の上に置くのが基本です。
防虫剤は振袖に直接触れないように、たとう紙で包んだ上から置きます。
香りの強いタイプは匂い移りに注意し、着物用の無臭タイプを選びましょう。
Q. 保管中にカビを防ぐ方法は?
A. 定期的な風通しと湿度管理が有効です。
梅雨時期や湿気の多い季節は、和ダンスの引き出しを開けて空気を入れ替えることが大切です。
除湿剤を併用するとより効果的です。
Q. 絞りや金箔の振袖は畳み方が違いますか?
A. 強い折り目をつけずふんわり畳みます。
絞りや金箔部分は圧力や摩擦に弱いため、折り山をやや緩め、装飾部分を上にして包みます。
Q. 着た後すぐに畳んでもいいですか?
A. 陰干しで湿気を飛ばしてから畳みましょう。
着用直後は汗や湿気が残っているため、数時間は風通しの良い場所で陰干しをしてから畳むことが重要です。
Q. 半襟や帯も同じように畳んで保管しますか?
A. 小物は別に畳んで通気性の良い袋へ。
半襟や帯は振袖と一緒に包まず、専用の袋や箱に分けて保管します。
これにより生地同士の摩擦や色移りを防げます。
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まとめ|正しい畳み方で振袖を美しく保ちましょう
振袖は、正しい手順で畳み、適切な環境で保管することで、次に着るときも美しいまま楽しめます。
間違った畳み方はシワや型崩れ、色移りの原因になるため、今回ご紹介した本畳みの手順と保管の注意点を参考に、大切な一着を丁寧に扱いましょう。
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