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アイロンをかけると大惨事!?振袖の帯のお手入れ事情

アイロン

あなたは帯のお手入れ方法を知っていますか?

使い終わったあと、結んでいた帯をほどくと、癖づいて皺やたるみができていたりします。
気になるシワは、ハンガーに吊るしておけば取れるものなんでしょうか?
それとも家庭用のアイロンを使用してもいいものなのか?

実は振袖よりも帯の方が、よっぽど慎重にならなければなりません。
なぜなら、帯には様々な素材が使われているからです。

熱や蒸気に弱い!あなたの帯は金糸が一本でも使われていますか?

たとえば、柄と柄の間にわたって、金糸が一本でも使われている帯なら、
家庭用アイロンの使用は厳禁です。
なぜなら、金糸は熱と蒸気で縮みやすい性質を持っているから。

じゃあ「当て布をすれば直接熱を当てないから大丈夫では?」というのも危険!

金糸問題はそれで解決できても、加工や金銀箔などが取れてしまうときがあります。
基本的に、帯は家庭でお手入れできるような素材では作られていないので、「シワ=アイロンで」というのは正解とは言い切れません。

そもそもあなたが持っている帯は、お手入れが必要な帯ですか?

帯の中には、きちんとお手入れをしても「元に戻ってしまう」帯があります。
つまりどんなにプレスをしても、再縫製しても、完全には戻らない状態の帯です。
どんな状態がそれに当てはまるのでしょう?

主な種類は2種類!

  • たたみシワ
  • 表地と裏地の素材が異なることによるシワ

長期間たたんだ状態の帯にできやすい「たたみシワ」

帯を長期間たたんだままにしておくとどうなるか?
多少の差ではありますが、折りたたんだ外側がカーブしているところで伸びてしまいます。
本来なら表地も裏地も同じ長さで合わされているはず。
ところが、カーブの癖がついてしまい、表地が伸びてしまったら。
帯を広げた際に、表地がポコッとたゆんでいるように見えてしまいます。

長期間折りたたんだままにしておくと、癖は強く残ってしまう他、帯自体が分厚い場合は余計にこの「たたみシワ」が目立つようになります。

たたみシワはプレスして、シワを伸ばそうとしても、癖ついてしまっているがために、再びたたんでしまうと元の状態に戻ることが多いです。
再度縫製しなおしたとしても同じこと。
100%元のまっすぐな帯に戻ることはないと言います。

ですので、もし着用の際に気にならないのであれば。
帯は本来様々な結び方をして使いますから、たたみシワが着用時には気にならないこともあります。
であれば、「そういう帯なんだ」ということで、そのまま使うのが予算的にもいいのではないでしょうか。

表地と裏地の素材が異なることによるシワ

表地と裏地は同じ長さのもの同士で合わされます。
素材が違っていても、それだけは同じこと。
だからこそ起こり得るのは「どちらか片方だけにシワがある」という状態です。

これは、片方の生地がちりめんだった場合によく起こる現象です。

ちりめんなどの素材は、熱や蒸気だけでなく、湿気などでも縮みやすい素材です。

そのちりめんが、たとえば表地に使われている場合、表地だけが縮んでしまい、裏地にシワができてしまうことがあります。
この場合は、プレスしても、仕立て直しても、一時的な効果しか見込めません。

素材がちりめんなことには変わりないので、いずれはまた同じ現象になってしまうからです。

逆に、お手入れ可能な帯はどんな帯?2種類の帯のご紹介

お手入れというと、プレスでシワを伸ばしたり、そもそもの生地自体を再縫製したり。
それらをすることで、すっかり元の綺麗な状態に戻る帯が主に2種類あります。

  • 縫製が悪くてシワができている帯
  • 長時間着用した後、シワができている帯

この2つはお手入れが可能。
ただし、前述したように、家庭用のアイロンでお手入れをしてしまうと、逆に帯が傷んでしまったり、装飾が取れてしまうことも。
自分ではやり方がわからない!というときは、業者に頼るのがベストです。

縫製が悪くてシワができている帯

縫製が悪いとは、具体的に言うと、ミシンで表地と裏地を縫い合わせる段階ですでにズレが生じているときのことを指します。

たとえば、ミシンに生地を流し込むとき。
表地は1cmしか流していないのに対し、裏地は2cm流してしまったとします。
そうすると、当然ズレが発生し、シワができてしまいます。

このような縫製が悪くてシワになってしまった帯は、再縫製で仕立て直しが可能。
シワになったからといって、仕方なく買い替えたり、捨てたりする必要はありません。

長時間着用した後、シワができている帯

長時間着用した後や、複数回の使用によって結びシワができることがあります。
癖づいてしまっているシワに「アイロンすべきかな?」と思いがちですが、ここは要注意。

確かに、プレスでこの程度のシワなら伸ばせます。
もしプレスで直らないようなら、再縫製でも解決が可能。

ただ、自宅のアイロンを使うとなると、本当に使っていい素材なのか?が問題になってきます。
前述したように、帯に使われる生地はいろいろ。
片側がちりめんだとしたら、プレスすることで生地が縮み、取返しのつかないシワになってしまうことだってあります。
金糸の使用されている帯も同様に、縮む心配があります。
金銀箔や加工された装飾がついている帯は、プレスすることで剥がれ落ちてしまう可能性も。

もし、なんの不安もない、シンプルな帯なら家庭用のアイロンでシワを伸ばしても大丈夫かもしれません。
ただ、少しでも不安があるようでしたら、専門の業者に依頼するのが一番安心できます。

もし、帯のお手入れで家庭用アイロンを使うとしたら?

業者に出すには時間もお金もない。
それに、どこに頼めばいいのかもわからない。
そんなとき、家にアイロンがあれば、自宅でやってしまいたいですよね。

しかし帯は普通の洋服と同様にアイロンがけするには、いささか危険です。
生地が縮んでしまったり、熱や蒸気のせいで変色してしまったり、金箔などが落ちてしまうことがあるからです。

ではどうすればいいのか?

用意するものは、あて布と霧吹きです。

自宅で帯のアイロンがけをする際の手順

  1. 最初は裏側からあて布をして中温で、ササッと軽くかける
  2. それでも取れない!そんなときは、あて布に霧を吹いてから、アイロンをあてる
  3. さらにそれでも取れない!となれば、今度は表側をササッとアイロンがけ

注意点は、アイロンをすばやく動かして、軽く押す程度の力でかけること。

特に、金糸の刺繍や金銀箔などがほどこしてある箇所は、そっとかけるか、またはその部分だけ避けるようにかけましょう。

ただし、この方法も「絶対に大丈夫!」とは言い切れないので、ご自宅でアイロンかけをする際は、自己責任でお願いします。

まとめ

帯の取り扱いには振袖よりもよっぽど注意が必要です。
なぜなら、帯自体に使われている素材は、帯それぞれによって異なるから。
素材に合ったお手入れ方法をするなら、業者に相談した方が手っ取り早く安心できます。

帯のお手入れに関するNG行為

  • 生地の素材を確認せずに自宅でアイロンがけをする行為
  • 高温で蒸気を強くあてながらアイロンがけをする行為
  • シワがあるからといって、どんな原因によるシワであっても業者に依頼する

3番目については、業者にお手入れ依頼をしても、元に戻ってしまうシワがあるためです。
長期間たたんだままにしていたがために、表地が伸びてしまい、たゆんでしまった帯は修繕しても、また再度たたんで保管しておくと、同じことになる可能性があります。
さらに、表地と裏地のどちらかにちりめんなどの縮みやすい素材が使用されている場合。
業者でプレスしてもらっても、素材自体が縮みやすいものなので、完全には直らずに戻ってくる可能性が。

それ以外の、帯結びによるシワなどは業者でお手入れしてもらえます。

もし自宅でお手入れをするなら、以下の3点に注意しましょう

  • アイロンの温度調整は中温
  • 最初は裏側にあて布をして、ササッと軽くかけること
  • 熱を加えると縮みやすい金糸や金銀箔などの装飾箇所は避けるべき

帯以外のお手入れは?それぞれでお手入れ方法が異なる振袖の話

SAGANOKAN KYOTO